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表7 最初の同居と同時に婚姻関係に入る(結婚する)出生年別、割合

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出所:SCB 1995:1 p.24
注:−は、インフォメーション欠如(又は詳細記載の欠落)

 

23歳であったのに対して、1993年のそれは男性30歳、女性27歳と晩婚化している(SBC1995:1)。
カップル形成によって同居に入る年齢を大きく左右する要因のひとつが、「教育水準」である。とくに女性に関していえることであるが、教育水準の高い人ほどパートナーとの同居に入る年齢が高くなる。一生独身で過ごす割合も、教育水準の高い女性に多い。つまり、独身でいれば高等教育を受ける機会に恵まれるとともに、教育水準の高い女性は経済的・社会的に自立しており、適切なパートナー探しが比較的難しいことが考えられる。男性は教育水準が高いほど、カップル形成の割合も多いが、女性に関しては同じ因果関係はそれほど明確にみられない。カップル形成と同居を左右するもうひとつの要因が「生い立ち」であり、離婚家庭を背景にもつ男女は、そうでない男女に比べて早くして親の家を出てカップル形成に入ることが指摘される。

 

非婚姻同居(事実婚)の増加:
また最初の同居だけでなくその後も、婚姻関係を結ばず非婚姻(事実婚)同居(スウェーデン語でサンホーエソデー’samboende’)をするケースはスウェーデンにおいて男女共同生活の普通の形態になってきている。1960年代末から、結婚をする人が著しく減り、1966−1971年の5年間に約6万組だった婚姻数が70年代以降約4万組に減少している(図5)55頁参照。1989年の婚姻数が極端に高いのは寡婦年金を発展的に解消し遺族年金におきかえられたためで、一時的な現象である。
非婚姻同居の統計は、5年毎に行なわれる国民・住宅調査(1975年より)にしかなく、しかもこの調査は無回答率が高いことや1990年以降実施されていないことなど、正確なデータに欠けるものである。しかし、1975−1990年にかけては、婚姻によるカップル数は約10%減少し、逆に非婚姻カップルは約3%増加したことが指摘される。30歳以上の年齢グループでは、婚姻による同居が最も一般的であり、非婚姻同居はそれ以下の年齢グループに集中するものである。ただ、ほとんどの非婚姻カップルが向こう2年間に結婚する予定だと述べており(Familj och arbete,1992 in SCB 1992:2.「調査“Familj och arbete”1992年秋と1993年春、統計局(SCB)によって実施されたインタビュー調査で、23、28、38、43歳の女性と28、33、43歳の

 

 

 

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